金融教育について海外と比較してみた

教育のこと

「日本の金融教育は遅れている」とよく言われますが、その根拠は何なのでしょうか?
実感として何となく感じているというのもわかりますが、やっぱり人はその理由を知りたいと思うもの。

誰とどのように比べての見解なのか、疑問に思ったので考えてみました。
※本日は私自身の疑問をぶつけながらの投稿になるので、読みづらいところもあるかもしれませんが、そこはご容赦ください…笑

日本と海外の金融教育の違い

日本の金融教育

まず、日本における金融教育ってどんな風に行われているか中々イメージがつきませんでした。
とりあえず学習指導要領を見てみました。  
金融教育に関する学習指導要領(改定前)

なるほど、わからん!笑
そもそも学習指導要領って、日本全体の教育の水準を保つためのガイドライン(大まかな方針)みたいなものですよね?
っていうことは、各教科でどんなふうにどれ位時間を使って教えるかは学校の方針や先生のやり方によって変わってくることになります。

また、こんな調査がありました↓↓↓
中学、高校における金融経済教育の実態調査(2014年)

これは、日本証券業協会が全国の中学、高校の先生に対して行ったアンケートです。
年間で金融教育にかけている時間はどの程度かということを調べたものですね。

結果は、中学1・2年生の場合は0時間、中学3年生~高校3年生の場合は1~5時間程度との回答が最も多いというものでした。

ほえぇ~~、少ない!!ほぼやってないやん!笑
そりゃあ国も焦って「日本の金融リテラシーを高めなきゃマズイ」ってなりますわ…笑

ちなみに新しい学習指導要領において、2021年からは中学(社会、家庭科)で、2022年からは高校(公民、家庭科)で金融教育に関する項目が加わったみたいです(下記リンクP6)

家庭科の先生に教えられるのか?など様々な面で疑問視する声もありますが、金融庁も色々と取り組みをしていますね。個人的には「金融リテラシーマップ」というのが面白かったです(下記リンクP5)
金融に関する新学習指導要領や金融庁の取り組みなど(2019年)

ただ、実用的な勉強を体系的にできていないのは、金融教育にかけている時間数をみれば明らかです。

イギリスの金融教育

金融大国イギリスですが、公立学校の金融教育は必修科目となっています。
イギリスの義務教育は5歳~16歳の11年間ですが、各年齢にあわせたカリキュラムが組まれています。体験型の学習もやっているみたいで、実生活とつなげやすいでしょう。

金融の大枠としての仕組みを学び、そのお金をどう管理し運用していくかなどを子供のときから学べます。小さいときからお金の話に触れることによって、苦手意識がなくなりやすいのも良いですね。

アメリカの金融教育

まず、日本やイギリスと大きく違っていることがあります。それは、
政府機関が非営利団体(NPO)や民間企業と協力して金融教育を行ってるということです。

アメリカの教育全般に関しては、全米で画一的なものが導入されているわけではなく、州ごとに学習基準や内容は違っています。金融教育に関しても同じことが言えるので、どの程度の金融教育を行うかは各州の裁量によるところが大きいでしょう。
このあたりは日本にも似たようなところがありますね。

ただ、アメリカでは家庭でお金の話をする機会が日常的にありますし、NPOや民間企業などの専門知識をもった人が介入することで質の高い学習ができそうですね。
また、学校教員へのトレーニングにも力を入れているそうで、合理主義のアメリカ人らしいと思いました。

学習内容の特徴としてはやはり「パーソナルファイナンス教育」が主体であるということでしょう。
これは簡単にいうと「個人のお金をどうするか」という話です。

家計管理の仕方やクレジットカードの使い方、保険の意味や保険料の減らし方など、
日常生活に則した問題を解決できるような教育が目指されています。
また、イギリスと同じく幼児期~高校(5歳~18歳)までの間で段階的に学んでいくところも日本の教育とは違いがあります。

参考文献:米国の学校における金融教育の動向

P8のお金のみちしるべがためになりました笑
皆さんもぜひ読んでみてください!

金融リテラシーに関する調査による比較

さて、ここまではアメリカとイギリスを例にとり違いを挙げてきました。
次は色々な国で行われている「金融リテラシーに関する調査」を比較してみましょう。

日本では、金融広報中央委員会というところが定期的に実施しています。
直近では2019年、その前は2016年だったみたいですね。

金融リテラシー調査(2019年)

調査の分野と正答率はP5、海外との比較はP6、17、18に出てました。
また、調査概要はP1,どの位の精度で海外と比較ができるのかはP3に書いてました。

やっぱり日本の正答率は全体的に低いですね…(わかってたけど笑)

ちなみにどんな問題が出てるか気になる方はP41~どうぞ☆
私もやってみましたが、意外にドキッとするような問題がありますよ~笑

さいごに

いかがでしたか?今日は海外との比較という観点で日本の金融教育を考えてみました。
やっぱり早いうちにお金について考える習慣をつけるのが良いんですね~!
結果にどよ~んとしそうになりますが、大丈夫。

外国の子供でもわかることなんだから、皆さんにわからないはずはありません。
知らなければ学べばいいのです。世の中には、その助けになってくれる良書がたくさんあります。

私は最初、子供向けに書かれた外国の著者の本をよく読んでいました。
印象に残ってるのは「13歳からの金融入門」とかですかね~
わかりやすくてオススメなので、興味のある方は読んでみてください。

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